うっすら茶色のおりものと不正出血。50代は子宮体がんの頻発年齢。

 

 

 

 

毎週金曜日は、特別外来です。
対馬ルリ子先生と一緒に外来に入っています。
ゆっくり時間をかけて、患者さんのお話しを聴いていく外来です。

 

思春期〜80代まで、
いろんな人がやってきます。

 

人は、それぞれに信じていることや、やっている健康法などがあります。

 

それで良いと思います。

 

医者嫌い、薬嫌い、手術嫌いも多いですね。

 

しかし、とても『残念だなあ。』『あの時だったら。』と思うこともよくあります。
思い込みから、手遅れや、病気がとても進んでしまっていることがよくあります。
手術が怖いから、その後、行かなかった。
健康に気をつけているから病気になるはずはない。
介護や人の世話で自分のことができなかった。
簡単な治療だったはずが、体力を奪うような過酷な治療が必要になってくるのです。

 

『まさか、私ががん?』
がんは老人の病気と思っている人も多いと思います。

 

更年期世代、40代に入るとがんのリスクも上がってきます。
乳がんが多い、卵巣がんが多い、子宮頸がんが多い、50代は子宮体がんの頻発年齢です。

 

乳がんは9人に1人が罹ります。

 

卵巣がんは静かに進みます。


子宮頸がんは、先進国が克服しつつあるがんですが、日本は増え続けています。

ホルモンバランスが崩れる更年期、
うっすら茶色のおりものがあったら、
不正出血があったら、
何かいつもと違う匂いがしたら、
すぐに産婦人科医に行って欲しい

 

子宮体がんかもしれません。

 

食事に気をつけていても、運動をしていても、今まで病気をしたことがなくても、
がんのスイッチは入ります。
自分の中の他人のように、増殖を始めます。

 

異変を感じたら、ほんの小さなことでもクリニックに行きましょう。
今が一番早い!すぐに行きましょう。

 

怖いからと行かないと、もっと進んで、怖いことになってしまいます。
行かないのが一番怖いのです。
早く行けば大丈夫。
その時が、お金も含めて、一番、負担が少ないのです。

 

そして、一番やって欲しいのは、
1年に1回の婦人科健診です。
毎年、同じ月に、毎年、欠かさないで、必ず行って欲しいのです。
何もなければ「今年はラッキー」、何か見つかれば、それは「超早期発見」です。

 

がんは、治らないもの、と思っていませんか。
そんなことはありません。
手術は嫌、と思わないで。
大丈夫、信頼して乗り越えていきましょう。

私自身は、とても怖がり。
怖がりだからこそ、毎年、健診を受け、
何でも早め早めに対処するようにしています。

 

一つ、よい情報を。

 

子宮体がん検診は、一瞬とはいえ、痛くて嫌、嫌いという人も多いのではないでしょうか。
痛くなく!丁寧にやってください!とドクターにお願いしたいところですが、
今は、麻酔をかけて、痛みなくすることもできますし、MRIの画像診断もあります。

 

MRI装置がない普通のクリニックでは、ドクターが画像センターにオーダーを書いてくれます。
私達は、画像センターに画像を撮りに行けばよいのです。