馬との時間 — たまらなく愛おしい、すべてが好き。

 

     「女性装蹄師さんに出会った日」

 

 

装蹄師さんと私のツーショット 

乗馬クラブには、月に何度も、馬のために多くの専門家が出入りします。

獣医師、保健所の検査員、マッサージ師、そして「装蹄師(そうていし)」さん。

今日は、蹄(ひづめ)を削り、すり減った蹄鉄を新しいものに替え、再び取り付けて平らに整える「装蹄師さん」の日でした。

鍛冶屋仕事も含むため、大掛かりな機材を持ち込み、火を扱う本格的な作業です。

これが、1頭につき月に1回も必要なのです。 想像以上に、馬には手入れが必要だと気づかされます。

人間の爪も、手入れを怠るとカビや細菌が入り、病気になるように、蹄も手入れを怠ると重篤な疾患に繋がります。

蹄鉄の内側や蹄の溝には土や汚れが溜まりやすく、これを「フロッグピック」という「蹄叉清掃用フック」で丁寧にかき出し、清潔に保った上で新しい蹄鉄を装着します。

馬は大きな動物ですが、とてもおとなしい気性の動物です。そして人に手入れを「委ねる」しかありません。

野生の馬よりも、人に世話をされることで、より清潔に、そして長く生きることができるのです。

今日来ていたのは、珍しい女性の装蹄師さん。

師匠と一緒に来ていて、「はじめまして」と声をかけると、これからカナダに移ると教えてくれました。

海外で、新天地でこの仕事に挑戦してみたいという選択に、思わず胸が熱くなりました。

「いいねえ、どんどんやりましょう!」 師匠にとってはさびしいことだけれど、その挑戦を応援したい気持ちでいっぱいになりました。

 

 

馬と装蹄師さん

 

「この作業は2500年前からあるんだよ。」と、師匠が教えてくれました。

人と馬との関係は、ただ「乗る」だけではなく、深い信頼と共生の歴史に根ざしています。

コツコツと続ける。 馬を思い、静かに寄り添い、手をかける。 そんな人々の姿に、私はいつも心を打たれます。

私が通う乗馬クラブは小さいけれど清潔で、何より馬を大切にすることを第一にしています。

それが、私がここを選んだ理由です。

「吉川さん、見て。今日は装蹄師さんが来ているのよ。」

オーナーのメグ先生が呼んでくれるたびに、知らなかったことを学び、動物と生きる喜びを深く味わいます。

若い装蹄師さん、素晴らしい仕事を選びましたね。

大変だけれど、なぜか心が満たされる。 馬と関わる仕事には、そんな不思議な力があるのだと思います。